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完済するのはちょっと待った!!
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消費者金融にとって完済(全額を返済することです)される事は、非常に痛いのです。
特に月末なんかは、目標の予算を達成するかどうかの瀬戸際なんで、予想外の完済が入るとみんな必死で止めようとします。
(その当時はそうでした)
ある日、管理人が自分で貸したお客さんが完済するからと窓口に来店して来ました。
受付をした女性の人が、
「○○様が、ご完済に来店されてます」
と支店長以下、みんなに聞こえるように伝えます。
その瞬間に事務所の中に、ものすごく張り詰めた空気が漂うのです。
(管理人はこの瞬間がたまらなく嫌でした)
「誰が貸した人か、誰の担当や!!」
支店長が半分怒りながら大声で聞きます。
「私の担当です」
と言うと、
「とめて来い。絶対に完済させるな!!」
今でこそ、そんな事は少なくなっていますが、当時は完済は止めるものと思われてましたし、お客さんが完済するのは担当者のコミュニケーションが悪いからだと言われていました。
窓口に出て行き、当たり前の挨拶からはじまって本題に入ります。
「突然の完済と聞いたのですが、どうされたんですか?」
当然お客さんは都合が付いた等、ありきたりな事を言ってきますが、本当の事は言いません。
色々尋ねながら、最後はもう少しだけ取引をして下さいと頼み込みます。
お客さんにしてみれば迷惑な話ですが、その時はもう必死です。
しかし、お客さんにしてみれば完済しないと利息が掛かるので、返すの一点張りです。
それでもダメな時は、ウチではなく他社を返済してくれと言うこともあります。
そうでもして完済を止めたいのです。
しかし、何を言っても止まりそうもありません。
そこでせめて月末は困るので、来月まで完済を待ってくれと頼みました。
お客さんは、なんでそんな面倒な事をしないといけないのかと不思議そうでしたが、そこまでくると完済すると困る理由までお客さんに伝えます。
(場合によっては今回だけ助けてくださいよと頼んでました)
何度も頼んでいるうちにお客さんも今までの付き合いもあるからねと、しぶしぶ納得してくれました。
「なら来月になれば、また来るから」
そう言って帰っていきました。
何とか命拾いをし、支店長に報告します。
「わかった。それまでにその分の数字を作れよ」
そしてまた通常業務に戻りました。
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